君と僕のアシアト~タイムトラベル春日研究所~  6巻 感想(ネタバレ)

漫画評

「君と僕のアシアト~タイムトラベル春日研究所~」6巻が
8月17日に発売されました。

今卷で完結です。
終わってしまうのは寂しい。

この漫画は、毎回違う登場人物が疑似タイムトラベルする短編連作となっています。
それとは別にタイムトラベル誕生に関する長編の物語も所々で挿入されていて、
主人公の物語は、こちらの方で知ることになります。

短編の各物語の出来は素晴らしく、毎回毎回感動してしまいます。
短編が人間の心をテーマにしているとすれば、
長編の方はタイムトラベルというSF要素をテーマにしています。
1卷、2卷で提示されたタイムトラベルの謎が5卷、6卷で回収されるといった構成です。

しかし、回収の仕方としては、もう一工夫して欲しかったというのが正直な感想です。
というのは5卷、6卷で主人公と妹を苦しめることとなった人物が判明するのですが、
このキャラの魅力が足りないせいか、長編の方は物足りなさを感じます。
しかも、どこかで読んだキャラクターと似ているためか、話にのめりこめない。

主人公の「風見鶏亜紀」は魅力的に描かれています。
絵自体がかわいいですし、天才で武道派でありながら
人間関係と過去のトラウマに苦しんでいる。
にも関わらず、明るく振る舞っているという。
亜紀がいいとこ取りしすぎてしまったために
妹の「瑞紀」が少し食われてしまったという感はありますが。

キャラの掘り下げをもう少ししてくれていれば、というのが6巻の感想です。
そして、もう一つの感想。
キャラクターで残念な部分はありましたが、
ストーリーの出来はやはり長編も素晴らしかった。
最後のせつなくも前向きなラストは心に染みました。

かけがえのない人と一緒に歩んでいきたい!
でも、それが叶わないこともある。
それでも前を向いて人生を歩んで行かなければならないと・・・。

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