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砂の栄冠~見過ごしてきた人必見!個人で金儲けを考える時代!~

漫画評
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「砂の栄冠」は、高校生が高校野球という業界でビジネスをする物語!

「砂の栄冠」は一見、高校野球漫画の装いをしていますが
実は高校野球漫画では、ありません。
主人公である高校生が高校野球という業界でビジネスをするというビジネス漫画なのです。

「砂の栄冠」は「ドラゴン桜」を描いた三田紀房先生らしい漫画で、
主に描かれている内容は

お金がないと甲子園行けない
21世紀枠を使えば、お金がなくてもいける
(進学校OBがお金を出してくれるから)
監督が才能なくても試合に勝てる
(お金をかけて有能選手を集めた方が、育てるより安い)
甲子園で勝つには、スタンド、役員、審判、を味方にする

などなどで、主にお金を使ってどうやってチームが強くなっていくか?を描いています。
しかし、野球プレーや練習の話も多いのに、何故この漫画がビジネス漫画なのか!?
その理由を書く前に、この漫画を野球漫画というジャンルとして
読者受けした考察から書きたいと思います。

2010年代は、個人でお金を得る方法を真剣に考えないとならない時代に突入した!

’00年代の代表的な野球漫画は
大きく振りかぶって、ラストイニング、ダイヤのA。
これらはキャッチャーが重要なファクターとなっていて
「バッテリー」、「心理戦」、「データ野球」が物語のテーマとなっていました。

そして’10年代の野球漫画は、
砂の栄冠、グラゼニにみられる「ビジネス視点の野球」というのがテーマでした。
これは、どういう現象なのかというと

高度経済成長期⇒バブル期が終わって、
1990年代以降は能力至上主義の時代へと突入していきます。
登場人物の能力に科学的な裏付けがないと読者はリアリティを持てなくなります。
2000年代は、個人の能力からチームの能力へとその範囲は拡大します。

2010年代はというと、チーム(選手)周辺の人たちへと視点がさらに拡大します。
選手の周辺の人たちというのは、選手を商品とみなす人も含みます。
つまり、金銭を絡めて物語を描かないとリアリティがなくなってきたということです。
(2020年代は「もうお金は古い!」という感覚の野球漫画がでてくると思います。)

「お金は大事だけど、金儲けなんて考えなくてもいいや!」
という感覚だったのが、2010年代は
「お金を得る方法を真剣に考えないと生きていけない!」
という感覚に変革したことを意味しています。

「砂の栄冠」は、主人公が1千万円を元手に収益化を図る物語!

砂の栄冠は、野球プレーの描写もありますが、それは話を飽きさせないカモフラージュで、
この漫画はビジネス漫画だと冒頭書きました。

何故この漫画が高校野球漫画ではなく、ビジネス漫画かというと
主人公がお金を使う漫画だからです。
この漫画は、甲子園に行ったら莫大な収益化を図れますよ!?という前提があって
甲子園に行くには、何に投資すればいいか?いくら投資すればいいか?
という筋書きで描かれているのです。

具体的にどう描かれているかというと
主人公は、1千万円を使ってチームを強くし、甲子園出場を目指します。

甲子園出場には、お金もかかるけど、広告費のことを考えたら割安という考え方もあります。
野球はメディアの注目度が高いので、
高校の知名度を上げるには甲子園出場が一番の近道。
連日テレビや新聞で報道され、試合中は少なくとも2時間はNHKで学校名を宣伝できる。
進学校化するには時間はかかるけど、
野球なら有名監督と好選手を連れてくれば、2、3年で結果が出せる。

つまり、甲子園出場は出費以上に収益化を図れるということです。

この漫画の主人公は、高校生ですが大人の代わりにビジネスしているんですね。
1千万円投資して、高校野球という業界で、それ以上のリターンを得るためにビジネスをしているんです。

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