自転車漫画の金字塔になった？「弱虫ペダル」！！
自転車競技はヨーロッパではメジャーらしいですが、
日本では、マイナースポーツで、漫画ジャンルとしても地味です。
自転車漫画と言えば、弱虫ペダルの他には「サイクル野郎」、「オーバードライブ」くらいでしょうか？
他にあるのか、ネットで自転車漫画を調べてみると・・・結構あるんですね。
でも、かろうじて有名なのはサイクル野郎くらいではないかと思います。
（若い人は知らないと思いますが・・・）
そして、今回紹介する「弱虫ペダル」ですが、
このジャンルの最高峰漫画となったと言っていいと思います。
主人公の小野田坂道は、スポーツ漫画の王道設定です。
今まで（深く）やったことがないスポーツなのだけれど、
誰もやっていない特殊な習慣が、そのスポーツにおけるアドバンテージとなります。
坂道は、初心者にも関わらず、その習慣で手に入れた特技を武器に
強敵と互角以上の勝負を繰り広げていきます。
初期は地味！？徐々に面白さが増していくストーリー展開！！
最初は、期待して読んでいなかったのですが、巻数を重ねるごとにおもしろさが増していきました。
それもそのはずで、あとから気づくのですが
初期は、サイクルスポーツをしたことがない人や
ロードレースを観たことのない読書にも楽しんでもらうために
初心者向け自転車競技の魅力解説みたいなストーリー展開になっているのです。
だから、最初は知識がない人にも分かるように
使いこなせる技が少なくなっている設定（坂道が初心者）になっています。
坂道が上達するのと比例して、読者も自転車競技の知識を得ていき、
レースを最大限楽しめるようになるのがインターハイから（合宿編まで）という具合です。
以下、初めて坂道が自転車対決をする今泉とのヒルクライム対決編から
組織戦術が繰り広げられる合宿編までに
知っておくと楽しめるサイクルスポーツのどんな知識が描かれたか、まとめました。
今泉とのヒルクライム対決編
①ママチャリが（自転車が重いと）不利な理由
②ペダルに効率よく力を伝えるための丁度いいサドル高さとは？
③通常の人のケイデンス（ペダル回転数/分）はどれくらい？
鳴子とのロードツーリング編
①車道を走る（車道はスピードを出さないと危険）
②ギアの使い分け（右手はリア、左手はフロントが世界標準）
③自転車の天敵！風の抵抗をなくす方法！！
１年生歓迎のウエルカムレース編
①ロードレーサー（２０段ギア）の使い方
②スプリンターとクライマー
③ラストスパート必須のダンシングとは？
合宿編 １年生組vs２年生組
①味方を先に行かせ、後続を断つブロック技術
②自転車競技は精神力のスポーツ！敵の心を折るにはどうするか？
③速く（風の抵抗をなくして）走るためにはチーム戦術が不可欠
６巻からの合宿編で、弱虫ペダルが
少年漫画の中でも最高峰に位置する漫画だと確信するようになりました。
これまでは個人技としての自転車漫画でしたが、
この巻以降チーム戦術が加わり、
ツール・ド・フランスを観ているかのような面白さを表現することに成功します。
８巻までの感想まとめ
初期は地味というのは、以上に挙げたことだけが理由ではありません。
絵が個性的すぎて取っつきにくかったことも理由の一つにあると思います。
最初、「弱虫ペダル」を読んだときの第一感想は
見にくい絵柄というものでした。
主人公もヒロインもかわいくなく、
モテキャラも内面的かっこよさは感じても外見的かっこよさが感じられない。
そして、背景も
もう少し夏を感じさせるような風景を上手く描ければ、
もっと物語にのめり込めるのにと思ったものでした。
初期は、この絵が結構なハンデになっていたと思います。
面白いストーリー展開と愛すべき登場人物の割には、
人気に火が付くのが遅かったですから。
最初読んでいた頃は、この絵だと女性層のファンはつき難いだろうな？
と思っていましたが、途中からの人気は凄いですね。
ストーリーと強力なキャラの魅力によって
これらのハンデを完全払拭したのが、８巻くらいからかな？と思っています。
これ以降はインターハイで強力なライバルたちと熱闘を繰り広げ、
さらに物語は面白くなっていきます。
●弱虫ペダル 高校１年 インターハイ編
●弱虫ペダル スペアバイク 大学編
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