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「花より男子」考察 男が読んでも面白い理由

漫画評

前回「花より男子」ドラマ版の感想を書きましたが、今回は漫画の感想です。
漫画は1992年から2004年まで連載されて全37巻発売されています。

花より男子 1 (マーガレットコミックス (2028))

この漫画を読んだのは、もう20年も前、
確か高校生の時だったと記憶を辿りますが
こんなおもしろい少女漫画があったのかと思ったのを覚えています。
妹が同級生から借りてきたのを読んで、
借り物だから返さないといけないということで返して
しばらくして、また読みたくなって
単行本を全巻(全巻っていっても当時は6巻までしか出ていませんでした)
揃えたものでした。

しかし、男なのに少女漫画を読んでなぜおもしろいんだろう?
と考えてみました。

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まず、世界観の設定がいいですよね。
F4っていうのが、少年漫画というかジャンプ系漫画で
よく出てくる最強の4人=四天王みたいで。
最初は、花より男子の連載雑誌のマーガレットが
ジャンプと同じ集英社なので
編集者が考えた設定なのかと想像していましたが
コミックに書いてある神尾先生の雑記を読むと
神尾先生が考えた設定のようです。

そして、この漫画はいろんな男の子の登場人物がでてくるので
男が読んでも心理的に同化しやすいというのがあると思います。

「花より男子」を読んでいるとき、心理的に同化しているのは
主人公の牧野つくしではなく、その相手役の道明寺司でもないんですよね。
心理的に同化しているのは、道明寺以外のF4なんです。
特に花沢類ですね。
道明寺は、金持ち過ぎるし、S過ぎるし、行動が奇想天外過ぎて
心理的に同化できないです。
男の人で道明寺好きな人っているのかな?

とにかく、この漫画を読んでると、花沢類に同化して
自分までもが金持ちでイケメンで女の子にモテまくって
「庶民?そんなの知らねーよ。」って気分になるんです。
そして、なんでか分からないけど
自分には持っていない明るさと素直さと行動力を兼ね備えた
牧野つくしが自分に興味を持ってる?
だけど、俺には、
超お嬢様がゆえにリベラルで、頭もよくて、モデルもしてる美人
しかも幼馴染で気心も知れた藤堂静がいるからごめん。
みたいな超優越感に浸れるんです。
(実際にはそこまで心理同化していないので「花沢類羨ましい」っていう感情ですが)

固い絆で結ばれた親友が常に三人いるところもいい。
頼りになる友達三人がいるから何があっても乗り越えられるみたいな安心感もある。

他の二人、西門と美作は、高校生でありながら
酒飲んで夜遊びしまくって、女とヤリまくってる、という
表面的な羨ましさしかないので心理的には同化しずらいけど
思考的には常識人で読者目線に近く、
道明寺、花沢類が抜けてる時はこの二人に同化してることもあります。

この二人の存在は結構大きくて、この二人のおかげで
個性が強すぎる三人、牧野つくし、道明寺、花沢類が
客観視できるようになっています。
この効果で、三人に心理同化できない読者でも
面白く読めるようになっているんですよね。
本当よくできた漫画だと思います。

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