ビートルズは、なんで活動時期を三分割に分けて語られるのか?
ビートルズの活動期間を
アルバムをリリース(制作)した時期ごとに分けて語ることがあります。
通常は、前期・中期・後期の三分割に分けて語られます。
なぜ、三分割にするかというと、
ビートルズの音楽性を三段階に分別すると分かりやすいからです。
しかし、二分割でも四分割でも語ることができるはずで
そうすることで、違った見方ができると思い立ったので
アルバムごとに二分割~四分割した場合の特色をまとめてみました。
ビートルズがリリースしたアルバムと時期
1.1963年3月 プリーズ・プリーズ・ミー
2.1963年11月 ウィズ・ザ・ビートルズ
3.1964年7月 ハード・デイズ・ナイト
4.1964年12月 ビートルズ・フォー・セール
5.1965年8月 ヘルプ!
6.1965年12月 ラバー・ソウル
7.1966年8月 リボルバー
8.1967年6月 サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
9.1967年12月 マジカル・ミステリー・ツアー
10.1968年11月 ザ・ビートルズ
11.1969年9月 アビイ・ロード
12.1970年5月 レット・イット・ビー
①ビートルズの活動時期を二分割にして語る!
ビートルズの活動時期を二分割して語られているのを読んだことがなかったのですが
前期と後期とに分ける場合もあるようです。
その場合、前期は「リボルバー」までで、
後期は「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」からになるみたいですね。
ライブ活動をしていた時期(1966年8月まで)と
スタジオに籠って音楽制作に専念していた時期(リボルバーの発売は1966年8月)
とに分ける、というのが理由のようです。
この定義の理由については、少し疑問が残ります。
アルバム単位で前期と後期とに分けているのだから、日付で分けるのでなく、
ライブ曲として演奏されたなかった「リボルバー」からを後期からとするべきだと思うのですが・・・。
このように分けると、バンドへの貢献度を語るとき
「ラバーソウル」(前期)まではジョン・レノンの貢献度が高く、
「リボルバー」(後期)からポール・マッカートニーの貢献度が高い。
とも分別できます。
(余談です・・・この理由については別の機会に。)
②定番!ビートルズの活動時期を三分割!
定番的に語られるのがビートルズを以下、三分割することです。
前期⇒1~5、中期⇒6~9、後期⇒10~12。
前期は、ビートルズの人気が世界中に広がり、アイドルの時期です。
ビートルズの音楽は
アメリカでうまれたロックンロールをイギリス流に解釈して創った
「マージ・ビート」⇒「ブリティッシュ・インベンション」とか
呼ばれる時期です。
中期は、ビートルズが自分の音楽を変革しながらも人気を保ち続けた時期です。
ビートルズも他のアーティストたちも、多種多様な実験を試み、
ロックというジャンルが確立した時期です。
ポップソングが芸術となり、「アートロック」とも言われました。
ビートルズは、アイドルとしての人気を保ちつつも、
音楽評論家などの「通」なリスナーからも音楽性を絶賛され、絶頂を迎えます。
後期は、ビートルズの各メンバーがまとまりを失い解散へと向かっていく時期です。
多くの多種多様な実験を試みるバンドが出現し、
ロックシーンは頂点を迎えます。
後期のビートルズの音楽性は、ビートルズというよりもロックとしての
一つの完成形を示したようにも思われます。
いろいろな実験を重ねながらも余分な部分はそぎ落として
いいものだけを残し、結果ロックの教科書のような楽曲群となっています。
③ビートルズの活動時期を四分割にして語ってみる!
ビートルズを三分割にして語ると
「ビートルズ・フォー・セール」、「ヘルプ!」がないがしろと言うか、
語られることが少なくなってしまうように感じます。
そこで、以下のように四分割にすれば、
この二枚が分かりやすく語られるのではないか?と思います。
第一期⇒1~3
第二期⇒4~6
第三期⇒7~9
第四期⇒10~12
第二期の「ビートルズ・フォー・セール」⇒「ヘルプ!」⇒「ラバー・ソウル」の時期は
ボブ・ディランに影響を受け、歌詞に変革が起き、
アコースティック、カントリー、へのアプローチがみられていく時期です。
イエスタデイ、ミッシェル、ノルウェーの森、インマイライフ、など
有名なバラードが何曲も制作されたのもこの時期。
特筆すべきは、ジョン・レノンの歌詞が、アルバムを追うごとに
より内省的になって作品向上の核となっていること。
第三期の「リボルバー」、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」、
「マジカル・ミステリー・ツアー」はサイケディリックサウンドの時期。
歌詞よりも音楽的実験のウエイトの方が高い。
新品価格 |
[ad#co-2]