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「男坂」6巻 感想~男坂は竜馬がゆくを参考にしている?~

漫画評

「リングにかけろ」は「竜馬がゆく」を参考にしていた

車田正美先生の一番のヒット作は「聖闘士星矢」ですが、次にヒットしたのが「リングにかけろ」です。
ジャンプで1975年から連載して1980年前後には「Dr.スランプ」と共にジャンプの人気を二分した漫画です。
今から10年以上前ですが、テレビで車田正美先生が「リングにかけろ」のストーリーは
司馬遼太郎先生の「竜馬がゆく」を参考にしたと言っていました。

テレビのクイズ番組でアンケートで幕末の志士、人気ランキングをやっているのをみると
ほとんどのアンケート結果1位は、坂本龍馬です。
竜馬がゆくは、坂本龍馬のイメージを確立しただけでなく、戦国時代に次ぐ幕末の人気をも決定づけた名作です。

しかし、「リングのかけろ」と「竜馬がゆく」との類似点は少ないです。
豪傑な姉がいること、山口県(龍馬の出身地、高知県ではない)から上京することくらいでしょうか?
「あしたのジョー」の影響の方が随所に見られるので、何でそのことは言わないのだろう?
とテレビの前で思っていました。

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男坂の舞台は仮想幕末!?

前置きが長くなりましたが、「男坂」6巻を読んで、これこそ「竜馬がゆく」だったと気づきました。
ずっと、車田版「男一匹ガキ大将」⇒「俺の空」を描きたいんだとばかり思っていました。

司馬遼太郎先生は、日本が第二次世界大戦で負けた原因を究明したくて歴史作家になったそうです。
第二次世界大戦までの日本は、世界の列強に比べどこが劣っていたのか?
もっと違った明治維新のやり方もできたのではないか?
司馬先生は、こういった疑問を起点に膨大な歴史事実を調べ、小説にしていったのだと思います。

「男坂」の一話で、「日本をアメリカと対等にするために海に渡る」という武島将の台詞があります。
車田先生も司馬先生と同じように、なぜ日本は敗戦してしまったのかという思いがあったのだと思います。
どうすれば、日本はアメリカに勝てるのか?
「男坂」はこの難問に答えようと、挑戦しています。
しかし、司馬先生の「翔ぶが如く」の二番煎じ、三番煎じ感は否めません。
車田先生は、その難問の答えを「硬派」と言っています。
車田先生には幕末をモデルにするなら、もう少し歴史を勉強して欲しいですが・・・。

今作は、高杉狂介(高杉晋作)と堂本竜子(坂本龍馬)が登場します。
高杉狂介は、高杉晋作の名言「おもしろきこともなき世をおもしろく」と彫った木刀を持ち歩いています。
堂本竜子は月琴を。(女なので、モデルは龍馬と、おりょう両方なのでしょうか?)
こーゆうヤンキーというか子どもが好きそうなキャラ設定・・・好きなんですが、さすがに大人になってしまうと辛いです。

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