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グラゼニ 感想 ~人生!金が全てじゃない!年収について考える~

漫画評
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「グラゼニ」は一人の男の人生を数値(データ)化した物語!!

野球というのは、いつの時代からか、記憶よりも記録が重要になってしまいました。
プロ野球がゴールデンタイムで放送されなくなって随分経ちますし、
ワンシーズン、1球団140以上の試合を半分以上も観てる人は、少ないのではないでしょうか?

それでも私たちは、プロ野球を語れます。
記録がニュースに載るからです。
野球というのは、何割打ったとか、何三振とったとか、
数字だけで語っても面白く、野球ファンの中には数字マニアの人がたくさんいます。

「グラゼニ」は、とにかく数字ばかりでてきます。
この選手は、年俸何千万だとか、何割打者だとか、プロ何年目だとかです。
「グラゼニ」は、2011年から現在もモーニングで連載中ですが
過去の野球漫画とは、扱っているテーマがまったく違います。
ゲームの話もありますが、主に野球人の人生そのものを描いていて、
それを数字化しているのです。

「グラゼニ」は、社会人が生き抜くためのエッセンスが詰まっている!!

当初、主人公の凡田夏之介は、プロ野球界では名前の通り凡人な投手でした。
100%の力を出さないと打者を打ち取れない。
つまり、全ての打者に全力で投げないとならないので
先発では通用しなく、ワンポントリリーフで起用されるのです。

せっかくプロ選手まで登りつめても、すぐに戦力外通告を受けてしまうこともあります。
才能があっても活躍できない厳しいプロ野球の世界で、
生き残ることができるのか?夏之介はプロ離脱も有り得るという瀬戸際な状態から連載は始まります。

しかし、夏之介は、そんな自分を冷静に客観視することで成長を遂げていきます。
どんな方法で客観視していたかというと、
自分の年俸と対戦選手との年俸を比較していたのです。

そして、以下のように次々とステージを上げていくことに成功します。

①ワンポイントリリーフ⇒クリア
②中継ぎ投手⇒クリア
③先発投手⇒挫折
④中継ぎ投手⇒クリア
⑤先発投手⇒運よくクリア

連載当初は年俸1800万円でしたが、最終的には年俸1億円超え選手に成長します。

ここで、描かれているのは
才能があっても活躍できないプロ野球の世界で
自分の才能をどうやって活かしていくか?
ということです。
どんなに才能がある人でも頭を絞り工夫をしていかないと生き抜くことはできないのです。

もう年収で人生をはかる時代は、終わった!?

2020年代は、お金が全てだ!と言う人は少なくなっていくはずです。
自分にとっての幸せを実現するために
どうやって生きていくか!を真剣に考える時代に突入していきます。

お金は、その一つの選択肢でしかありません。

資本主義社会は、金儲けをするために
人(顧客)を煽ったり、不安させたりする社会だと言われることがあります。

例えば、
投資信託の会社の人が、ある人に銀行に預けているお金を投資をさせる方法はこうです。
「低金利の銀行より何倍も儲かる投資をしないなんて、もの凄い損をしている!」
などと言い、
相手を不安にさせればさせるほど、成約の確率は増えます。
つまり、儲けようと考えれば考えるほど不安に陥りやすくなるということです。

不安に陥ってしまった人は、金儲けを考えたために不幸になってしまった。

「生きるためにお金は必要ですが、お金が全てではない!」
とは、何十年も前から言われてはきましたが、
ここ数年、このような生き方をする人が増えているように感じます。
SNSの発達によって個人が力を持つようになり
自分のやりたいことで、生きていける世の中になってきました。

これからは自分がやりたいと思う生き方が大事であり、人生に年収は重要ではない!時代となっていくはずです。

グラゼニは、2011年から連載を開始しており、
当時は今までにない画期的な漫画で、2010年代を代表する漫画でした。
しかし、2020年代の価値観には合って行かず、年を追うごとに読者との価値観にズレがでてくると思われます。

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