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ビートルズ雑談③~ポール死亡説は狡猾な宣伝方法?サブリミナル効果と口コミ~

ビートルズ
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ビートルズにまつわる都市伝説は、数多くありますが
今回は「ポール・マッカトニー死亡説」を採り上げたいと思います。

「ポール死亡説」とは一体何だったのか?

実は「ボール死亡説」という都市伝説は、
ビートルズによる狡猾な宣伝方法だったのでは?という都市伝説があります。
都市伝説の都市伝説って感じで紛らわしいのですが・・・、
今回は、「ボール死亡説」の裏側まで踏み込んで考察していきたいと思います。

まずは「ポール死亡説」がどのようなものだったかをまとめていきます。

音楽業界最大の都市伝説「ポール・マッカトニー死亡説」はこうして始まった!

音楽業界の最大の都市伝説に「ポール・マッカトニー死亡説」というのがあります。
その詳細は、「ポール・マッカートニーは1966年11月9日に
交通事故で死亡しており、替え玉でその穴を埋めている!
そして、バンドはその事実を隠蔽すると同時にアルバムにそのヒントを与えた!」というものでした。

この都市伝説は、1969年10月12日、デトロイトのラジオ局に
正体不明のリスナーから電話がかかってきたことから世界中に知れ渡ることになります。
そのリスナーは、ビートルズのホワイトアルバムの「レボリューション9」の
イントロで囁くように聞こえる「Number nine,number nine」の部分を逆回転で放送してくれと言うのです。
ラジオの放送中、DJが言われた通りに逆回転でかけてみると、
「Turn me on,dead man」(その気にさせてくれ、死人よ)と聞こえる?となったのです。
そして、これはどういう意味なのか?という答え探しが番組内で始まりました。

実はアイオワ州ドレイク大学、イリノイ州のイリノイ大学などの大学では、
その1ヶ月ほど前から「ポール・マッカトニー死亡説」が噂され、
学生新聞にその根拠が掲載されるほど、熱気を帯びていたのです。
このラジオ放送を機に、ビートルズファンたちは、
こぞってアルバムの中にその証拠を探すようになり、次々と新しい死亡説の根拠が考案されていきます。
それらは全米の新聞に載ることになり、
デトロイトのラジオ局は何回か特番を企画するなど、噂は世界中に広がっていきます。

この噂は1969年10月の下旬には、世間では真実味を帯びていったと言われています。
ライフ誌が真実を確かめるため、ポールのもとへ数人の記者を送るほどの騒動になっていました。
このとき、実際のポールはというと、
ジョンの脱退宣言によってビートルズは活動停止状態で
スコットランドの農場で隠居生活を送っていました。
初め、ポールはライフ誌の取材に激怒したそうですが、
この騒動に終止符を打つために取材に同意し、
同誌11月9日号で「ポール・マッカートニーはまだこの世にいるのか?」という
タイトルの巻頭特集が組まれまれました。
ポールが久しぶりにメディアに出たことで、
この噂はやっと沈静化の方向へ向かったと言われています。

最も有名なポール死亡説「アビー・ロードのジャケット写真」!

ファンは「アビー・ロード」のジャケット写真にも死亡説の根拠を考案しました。
「アビイ・ロード」はポール死亡説が浮上しだした頃に発売されただけあって、
この説は最も有名な根拠となります。

このジャケット写真が葬列だと言うのです。
先頭から牧師(ジョン)、葬儀人(リンゴ)、死体(ポール)、墓堀り人(ジョージ)の順に並んでいる。
白服は牧師で、黒服は葬儀人、裸足は死体、デニムは墓掘り人を意味していると。
ポールだけ他のメンバーと左右の足が逆なのはなぜか?
ポールは左利きなのに、右手にタバコを持っているのは替玉だから?

後ろのフォルクスワーゲンのナンバープレートに「28 IF」の数字が見えます。
これは、もしポールが生きていたら28歳だったことを表している(69年当時ポールは28歳)。

アビー・ロードのジャケット写真の他にも、いろんな説が浮上しました。

「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の最後で
ジョンが「I buried Paul」(ポールを埋めた)と言っている?
実際の歌詞は「Cranberry Sauce」(クランベリーソース)です・・・。

「アイム・ソー・タイアード」が終わったすぐ後に逆回転すると
「Paul is dead, man, miss him, miss him」
(ポールは死んでいる、彼が恋しい、彼が恋しい)と聞こえる。

他にもサージェント・ペパー、マジカル・ミステリー・ツアー、のジャケットなど
多数根拠が考案されました。
ビートルズの日本版CDのライナーノーツに
各アルバムごとに詳細が書かれていたほどなので
ビートルズファンの間では、
この死亡説を知らない人はいないくらいの都市伝説だったことが分かります。

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ポール死亡説はフェイクと分かったが、残るもう一つの疑問!

ポール・マッカトニーが実は死んでいた?という噂は
さすがに1970年には、信じる人はいなくなっていたようですが、
もう一つの疑問が浮上します。それは、
これら死亡説の根拠は、本当に後付けで、外部の人間だけで創られたものなのか?
というものです。

というのもビートルズの企画盤を除いたオリジナルアルバムの中で
「アビー・ロード」は長らく1位か2位の売り上げを誇っているのです。
(1位だった記憶があったのですが現在、調べてみると
1位はサージェント・ペパーで2位がアビー・ロードのようです。)
確かにアビー・ロードは曲ごと、アルバムとしての完成度が高く、
それだけで売れる理由としては納得なのですが、
「ポール死亡説」とまったくの無関係ではないと思うのです。
そして、何十年も語り継がれる都市伝説は、他のアルバム、
「サージェント・ペパー」、「マジカル・ミステリー・ツアー」、「ホワイト・アルバム」の
売上にも貢献したはずです。

つまりビートルズは、ファンがポール死亡説を導き出すことは
絶大な宣伝効果となることを知っていて、
そのヒントをアルバムの中に意図的に埋め込んでいた!?という疑惑が残るのです。

「ポール死亡説」とは、ビートルズのアルバムを売るためだとしたら?

「ポール死亡説」には二つの宣伝効果が発生しています。
サブリミナル効果と口コミマーケティングです。

ビートルズが行った?とされるサブリミナル効果

サブリミナルとは「潜在意識の」という意味で、
サブリミナル効果とは、簡潔に言うと無自覚に影響を受けてしまうことを言います。
有名なのは、映写されているスクリーンの上に、
把握できないくらいの短いコマのメッセージを挟み、
繰り返し二重映写する(定期的にメッセージを映写する)と、
それを見た人は、そのメッセージを見た自覚がないにも関わらず
そのメッセージの影響を受けてしまうというものです。
当然、宣伝広告として効果があるのですが、
洗脳にも使えるその効果からアメリカ、日本の公共放送では、
サブリミナル的表現方法は禁止されています。

「ポール死亡説」の何がサブリミナル効果かというと・・・。
逆回転で再生したときに成立する言葉が、
ポール死亡説の根拠となった考察がいくつかありました。
そのときに成立した言葉が無意識に介入しているかもしれないというのです。

音声サブリミナルは、聴こえないほどの高い音、低い音、小さな音、逆回転などで
メッセージを埋め込むという手法です。
確かにビートルズには、
「リボルバー」に逆回転録音をして成立させた曲があり
「サージェント・ペパー」には、人間には聞こえない音が録音されています。
ジョンもポールも音声サブリミナルを否定していますが、
完全には否定できない疑惑が残ります。

しかし、現在では逆回転の音声再生によるサブリミナル効果はないとされています。
洗脳されないので、安心してビートルズの楽曲を聴くことができます。

ビートルズが行った?とされる口コミマーケティング

現在では、逆回転の音声再生にサブリミナル効果はないと証明されましたが
もう一つの効果、口コミマーケティングによる宣伝効果があります。

口コミマーケティングとは、消費者による口コミを最大限に活用する宣伝方法で、
現在ではSNSの発達から多くの企業が取り入れている手法です。
口コミは、売る側からの一方的な情報発信ではないので、
客観的・中立的な意見が多く、消費者にとって信頼性が高いとされています。

「ポール死亡説」は正に口コミによって広がります。
ポール死亡説を信じたり疑う人たち(消費者)が話題にすることで
ビートルズのアルバムは自然発生的に宣伝されていきました。

ポール死亡説が広がっていった経緯
1969年夏頃 アメリカ合衆国北東地区で発生?
9月17日 アイオワ州ドレイク大学の学生新聞に掲載
9月22日 イリノイ州イリノイ大学の学生新聞に掲載
10月12日 ミシガン州デトロイトのラジオ局が放送
10月14日 ミシガン・デイリー紙に掲載
11月9日 ライフ誌に掲載

学生新聞は口コミではないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、
消費者の意見をそのまま反映させることが口コミマーケティングです。
11月9日にライフ誌が、この話題を掲載するまで
全てビートルズのファン(消費者)による記事であったことがポイントです。

話題を取り上げるのがメディアなので、
拡散の過程でどこかのメディアが取り上げていくことになります。
SNSがない1969年当時は、口コミによる噂をローカルメディアが取り上げ、
全国に広がっていくという図式で、2~3ヶ月で全国に広がっています。

「ポール死亡説」以外にも口コミで広がった都市伝説に
「口裂け女」、「猫よけペットボトル」などがあるので簡単に紹介します。

「口裂け女」は、1979年12月に岐阜県で発祥し、
約半年かけて日本中に知れ渡り、夏休みに入る頃に沈静化した都市伝説です。
小・中学生を恐怖に陥れると、パトカーの出動事態や集団下校が行われ、
マスコミで度々取り上げられるなど、社会現象になりました。

「猫よけペットボトル」は、1980年代に
庭に水入りペットボトルを置いておくと犬がよける効果がある!と世界中に広がり、
日本も90年代にブームとなった都市伝説です。
発祥の時期、場所は諸説あるようですが、世界に広がった口コミとして有名です。

「ポール死亡説」はビートルズ自らが仕掛けた!?

逆回転の音声サブリミナルは、聴いた人に直接効果を与えるものではなかったが
謎解きのヒントとなり、口コミによる宣伝効果を促すこととなりました。
これを予測して、暗号として作為的に創っていたとしたら、恐ろしい才能です。

結論!
「ポール死亡説」はビートルズのアルバムの売上に貢献している。
ビートルズ自らが仕掛けたかどうか!信じるか信じないかはあなた次第!

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