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ビートルズの凄さ⑤~ラバー・ソウルがロック誕生に関係?ロック誕生を検証!~

ビートルズ
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「ラーバー・ソウル」は、ロックを誕生させたボブ・ディランの影響下にある!?

ビートルズの凄さ第5回目は、
1965年12月に発表された「ラバー・ソウル」について考えてみたいと思います。

ビートルズと同時期にデビューし、優れたアーティストに
「ボブ・ディラン」と「ビーチ・ボーイズ」がアメリカにいました。
彼らは、ビートルズに匹敵する才能を持っており、
ビートルズは、自分たちが持っていないものを獲得するために彼らに注目します。
特にジョン・レノンは、ボブ・ディランに強烈な影響を受けることになります。

ビートルズは、「ラバー・ソウル」を創り上げるまでは、
作家性という点において、ボブ・ディランに追いついていませんでした。
というのは、ロック誕生の偉業を成し遂げた最大の功績は
ボブ・ディランにあるからです

まず、「ラバー・ソウル」の制作に影響を与えたボブ・ディランについて書いていきます。

ボブ・ディランの偉業「ロック誕生」までの軌跡を紹介!

ボブ・ディランは、フォークシンガーとして1962年3月デビュー。
デビューアルバムこそ、鳴かず飛ばずでしたが、
1963年5月にリリースした2枚目のアルバム
「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」(「風に吹かれて」収録)が大ヒットします。
このアルバムは、ほぼボブ・ディランのオリジナル曲で占められ、
彼が創る哲学的とも思える
プロテストソング(抗議内容を含む歌)は大絶賛されることになります。

キング牧師が演説した「ワシントン大行進」で演奏、
トム・ペイン賞(米国市民権運動団体が出すノーベル平和賞に似た賞)を受賞するなど、
63年中に公民権運動が高まりだした米国で、ボブ・ディランは神格化されていきます。

しかし、22歳の若者です。
大衆を納得させるほどの政治を語る能力はなく
スピーチで世間から大バッシングを受けた経験などからか、
政治への関わりから一歩ひいて、4枚目のアルバムでは、
プロテストソングを書かなくなったりしますが、
文学的歌詞は健在でフォーク界ではカリスマでした。

そんなボブ・ディランが、5枚目のアルバム1965年3月
「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」をリリースします。
このアルバムは、ブリティッシュ・インベンションの影響を受けて、演奏がエレキ化しています。
これは、革命的な出来事でした。
フォークは、アコースティックギターで演奏するから
フォークと呼ばれるので、エレキ化してしまえば違う音楽になってしまうからです。
しかし、後半の半分はアコーステックのままでした。

そして、1965年7月25日、第5回ニューポート・フォーク・フェスティバルで
ボブ・ディランは、エレキギターを携えて登場し、
新曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」など、3曲を演奏します。
フォークフェスティバルで、フォークのカリスマとなったボブ・ディランが
エレキギターを携えたことは、観客の大ブーイングをあび、大事件となりました。

この変化を恐れず、変化し続けるという行為を披露した
「ライク・ア・ローリング・ストーン」は歌詞と相まってロックの代名詞となります。
そして、この精神性こそがロックとなり、

ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」を歌った
1965年7月25日の、この瞬間がロックが誕生した瞬間だと言われています。

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1965年はロックが誕生した年!この年ビートルズは?

以上、ボブ・ディランの偉業を紹介しましたが、
それと含めてロックが誕生したといわれる1965年を
ビートルズは何をしていたかを含めて紹介していきます。

●1965年!ロック誕生まで
①3月 ボブ・ディラン「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」発売。
このアルバムでフォークが初エレキ化しますが、後半はアコーステックのまま。
②6月 バーズ「ミスター・タンブリンマン」発売。
バーズが全編フォークをエレキで演奏しますが、全曲カバー曲。
③7月 ローリング・ストーンズ「サティス・ファクション」(シングル)発売。
ブルース色の濃いこの曲が全米65年の一番のヒット曲に。
④7月 ボブ・ディラン ニューポート・フォーク・フェスティバル出演。
このフェスで起こった事件がロック誕生の瞬間に。
⑤8月 ビートルズ「ヘルプ」発売。
ジョン・レノンがボブ・ディランに影響を受けた曲を制作。
⑥8月 ボブ・ディラン「追憶のハイウェイ」発売。
全曲エレキ化。ライク・ア・ローリング・ストーンがロックの代名詞に。
⑦12月 ビートルズ「ラバー・ソウル」発売。
全曲オリジナルの統一感あるハイクオリティなアルバム制作に成功。

ボブ・ディランが「ライク・ア・ローリング・ストーン」を演奏して
ロックを誕生させた同時期、ビートルズは「ヘルプ!」をリリース。
このアルバムはボブ・ディランの影響で変化がみられるものの、
ボブ・ディラン、バーズが達成したほどの変革ではありません。

そして、遅れること約半年、
ビートルズは「ラバー・ソウル」を発売します。
このアルバムは、過去のアルバムとは明らかに違う、大きな変革が起きています。
このアルバムは後のロックに多大な影響を与えることになります。
どのような変革があったのでしょうか?

「ラバー・ソウル」のロック誕生への貢献度は!?

ボブ・ディランがジョン・レノンに「音はいいけど、歌詞に主張がない」と
ビートルズの感想を言ったエピソードがあるそうです。
ポピュラーミュージック界において、歌詞と言えば、ラブソングが常識の時代に
ボブ・ディランは、プロテストソングでカリスマとなり、
それだけでなく、歌詞の内容は文学的な要素まで含まれていました。

これに影響を受けたジョン・レノンは、歌詞を変革させていきます。

そして、ボブ・ディランの影響が開花した名盤が
1965年12月に発売された「ラバー・ソウル」です。
このアルバムは、全曲ビートルズによる作詞作曲で、
ジョン・レノンの歌詞は、過去の歌よりもより内省さを獲得しています。

今までの騒音のようなロックンロールの曲は影をひそめ、
フォークのような比較的おとなしい楽曲群は
神秘的な雰囲気をかもしだして、それはアルバム全体に統一感を与えています。
ロック史上初のトータルアルバムとも言われています。

自作自演に特化したビートルズにとって「ラバー・ソウル」は
自己表現方法の次元を一段階上げることに成功しました。
①全曲オリジナル⇒より内省的に
②アルバムの統一感
この二つ組み合わさったフォーマットは、
後のロックアーティストに影響を与え、ロックアルバムの定番となります。

ロック誕生の貢献度でいえば、
ビートルズは曲ではなくアルバムとしての貢献度が高ったのかもしれません。

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