サブカル日記

漫画レビュー,映画レビュー,ロック,B級グルメ,名古屋めし食べ歩き。

信長協奏曲18巻(ネタバレ)感想~小早川隆景の実力は?唯一信長と対抗できた大名は毛利?~

   

盂蘭盆会(うらぼんえ) 信長がお盆に企画した壮大なイベント

信長協奏曲18巻は、1981年4月~1982年1月まで描かれています。

この時期の信長は、足利義昭と連携を図った高野山金剛峰寺と敵対しています。
比叡山延暦寺に続き、高野山金剛峰寺も焼き討ちされる可能性もあったが
武田討伐→本能寺の変が起こったため、回避されたと言われています。
しかし、このエピソードは描かれていません。
秀吉の鳥取城の攻略(鳥取の渇え殺し)も説明程度しか描かれていません。

では、何が描かれているかというと
前半は、4月に花見、7月の盂蘭盆会(うらぼんえ)。
後半は、安国寺恵瓊と小早川隆景との会談。
明智光秀と竹中茂矩(半兵衛の弟)との会談。

盂蘭盆会のエピソードは、日本初のライトアップショーと言われています。
安土城に物凄い数の提灯を使って、安土城の天守閣を浮き上がらせました。
また、琵琶湖の入江、城下にも松明をともし、当時見たことのない明るさ、美しさを演出したようです。

信長協奏曲では、敵が登場しない!?

信長協奏曲は、意図的に登場人物を信長と深い関わりを持った人だけに絞っているように感じます。
前は、武田信玄や上杉謙信がいつでてくるのか?と期待していました。
謙信が登場せずに亡くなったとき分かったのですが
信長と戦った敵という敵は、あまり登場しないのです。(特に地方)

しかし、この数巻で信長の敵が登場してますね。
登場安国寺恵瓊と小早川隆景です。

信長の最大の敵となるのか?劇中で描かれた小早川隆景の役割とは?

なんだか、小早川隆景がカッコ良く描かれていて・・・。
秀吉に追い込まれながらも逆転を模索しようと目をギラつかせている隆景を見ていると
本能寺の変は隆景が仕組むのか?と思わせます。

実際、個人的に戦国大名の中で信長を倒せる可能性があったとしたら
武田でも上杉でもなく、毛利だったと思うのです。
でも、小早川隆景では無理です。
実際、秀吉の三木城→鳥取城→高松城の攻略ぶりを外野からみることしかできなかったのですから。
しかし、毛利元就が生きていれば、どうなっていたでしょう?
かなり善戦してたと思うんですよね。

石井あゆみ先生は、小早川隆景を毛利元就として描いているのでは?と思いました。
このままだと、本能寺の変のクライマックスで
信長の敵は秀吉だけということになって、物語が単調になってしまう。
そこで、小早川隆景を歴史上のイメージよりも格上げして、
信長、秀吉に絡ませるようにしたんだと思います。

織田信長の対抗馬としての毛利

当時(本能寺の変前後)までで信長の次に領土を広げたのは毛利元就でした。
つまり、戦国大名№2の実力者なのです。

元就は、どんな巨大な勢力と敵対しても決して屈しませんでした。
匠な判断力で、時勢によって味方になったり敵になったりを繰り返しながら独立を保ち続け
少数で大軍勢を相手する合戦に勝利して、中国地方の覇者となります。
この時点では、天下に最も近かったのです。

というのは、中国地方は日本で最も恵まれた土地だったからです。
近畿に比べ商業、金融業という点では負けますが、
米の生産の他にも林業、漁業が盛んであり、さらには

①石見銀山(世界で最も高い銀産出量を誇る)
②たたら製鉄(日本の7割の鉄が中国地方で造られた)
③瀬戸内海(海外貿易品の物流の要)
⇒多くの関税が見込め、東日本への物資を規制することも可能

という中国地方は、とんでもない富を生む地域でした。

毛利元就、小早川隆景の限界

さらに元就は、莫大な利益を生んでいた南蛮貿易権を掌握するために
博多港を巡って大友宗麟と対立します。
しかし、宗麟の外交手腕によって撤退をせざるを得なくなります。

ここで、博多港をものにできていたら経済で信長を凌駕し
信長の天下統一の王手に待ったをかけれていたでしょう!

と思いたいですが、元就も隆景にもこれらの優位を生かす能力はありませんでした。
これらの金の卵を産む利権は、毛利がイノベーションを起こして創り上げたものではなく
全て元々その地にあったものを武力によって手に入れただけなのです。
だから実際には、どれだけ恵まれているか、どのように活用していいか分からず、
秀吉に下ることになります。

信長協奏曲では、ただ敗れていく毛利を描くのはつまらないので
戦国大名№2という実力者としての毛利を描いていくようにするのだと思います。


にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ
にほんブログ村

信長協奏曲 (18) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

新品価格
¥530から
(2020/1/16 22:31時点)

 - 信長協奏曲