サブカル日記

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信長協奏曲17巻(ネタバレ)感想~ヴァリニャーノ!宣教師による日本支配計画~

      2020/01/19

信長協奏曲17巻で描かれた内容は
前半、石川五右衛門の登場。
後半は正史に基づいた、ヴァリニャーノの信長謁見、京都の御馬揃え、となっています。

時代的には、1980年11月~1981年3月までです。
これまで1巻あたり1年単位で描かれてきましたが、今巻は約5ヶ月間です。
以下、正史との違いを解説しながら感想を述べていきたいと思います。
(ヴァリニャーノについての記述が長くなっています・・・)

創られた「天下の大泥棒 石川五右衛門」像

石川五右衛門とは、実際にはどんな人物だったのでしょうか?
天下の大泥棒!
秀吉の命により釜茹で死刑となった!
史実として分かっているのは、ほぼこれくらいで、他についての詳細な記録はないようです。

私たちの知る五右衛門像は、江戸時代から現在までの創作物によってつくられたようですね。

◎江戸時代の浄瑠璃、歌舞伎などによる五右衛門
京の都を荒らす大泥棒。
しかし、その正体は金持ちからしか盗みを働かず、
盗んだお金を貧しい人々に分け与える義賊。
また、当時の最高権力者秀吉に逆らう勇敢さも持っています。

◎信長協奏曲にでてくる五右衛門
なんと!五右衛門が実行したのは秀吉の暗殺ではなく、信長でした。
ここでは、盗みを働いているようですが、義賊かどうかはまだ描かれていません。
後々、秀吉と対立するようになるのでしょうか?

主人公が「五右衛門って有名だよね?でも何やった人だっけ?」と言う台詞があります。
日本史に明るくない主人公なので、ルパン三世の五右衛門でも想像したのでしょうか?

それにしても多くの創作物では、五右衛門は信長とは出会っていません。
ここでの、五右衛門の登場は意表をつかれた感じです。

信長と弥助との出会い!ヴァリニャーノの信長謁見!

1581年、ヴァリニャーノはフロイスと共に信長に謁見しています。
このとき、ヴァリニャーノが黒人を連れてきており、信長は初めて黒人を見ることになります。
信長は、その男の肌が黒いとは信じられず、黒い塗り物をしていると疑わなかった。
しかし、肌を洗ったところ、白くなるどころか一層黒く光ったという逸話があります。
信長は、その黒人を雇い、弥助と名付けます。

今巻で、このエピソードが描かれていますが、
この物語では、サブローは既に黒人を知っており、
しかも弥助とは、前にも会っているという設定なので、
肌を洗ったというエピソードは描かれていません。

日本でのキリスト教布教状況(ヴァリニャーノ来日時)

16世紀に来日した宣教師で有名なのは、以下の3人だと思います。

フランシスコ・ザビエル(スペイン人) 1549年来日
ルイス・フロイス(ポルトガル人) 1563年来日
アレッサンドロ・ヴァリニャーノ(イタリア人) 1579年来日

何人も来日した宣教師の中で、歴史上この3人が有名なのは宣教師としての実績を残しているからです。
ヴァリニャーノも非常に優秀な宣教師だったようなので紹介します。

当時、世界では、ルネッサンスによって起こった大航海時代で
特に、キリスト教を上手く使ったスペイン、ポルトガルが巨大大国、世界を制しつつありました。
彼らの植民地政策とは、まずキリスト教を布教させ、
民衆を味方につけたあとに武力によって、攻撃するというものでした。

しかし、日本での布教がどうも上手くいかない。
というのも宣教師たちが日本の民度を軽視していたため、
日本にいながら日本に馴染もうとせず、自分たちの考えを押し付けるだけだったのです。
日本の民衆も、そんな宣教師たちを順応もできない、能力のない人たちと軽視していました。
そのような人たちの教えを聞くわけがないのです。

アレッサンドロ・ヴァリニャーノの布教戦略

そんな状況に、イエズス会から派遣されてきたのがヴァリニャーノでした。
彼は、布教の改善策を練り、それまでの日本を軽視する考えを改めます。
そして、北九州にいくつかの神学校を作り、活版印刷機を持ち込んで本を刷り、布教するなど、
最先端の文化を与えながら、民衆の心を掴んで行きました。
さらには、九州の戦国大名に、大砲などの最先端武器の売買の仲介を行い、
滅ぼされそうな大名にポルトガルからの大規模な物資援助を成約させるなどの働きもみせます。

そうして、九州の戦国大名の後ろ盾を得たヴァリニャーノは
1582年、天正遣欧少年使節をローマに派遣します。
その意図とは、4人の少年たちに西洋がどんなに進んでいるかを実際に体験してもらい、
教皇に謁見し、彼らを宣教師にさせ、日本での布教の助けとするためでした。
少年たちは無事にローマに辿り着き、教皇、ローマ市民から大歓迎され、使節団は大成功に思われました。

しかし、天正遣欧少年使節の渡航期間中も日本では、
宣教師とタッグを組んでいた死の商人たちが日本人を奴隷として輸出し続けていました。
これを知った秀吉が、1987年バテレン追放令を発したため、
ヴァリニャーノの日本への布教活動は志半ば頓挫することになります。


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