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「電波の城」2巻(ネタバレ)感想~フリー女子アナがブレイクするには!?~

漫画評

「電波の城」は場面を多く切り替えることで話の緊張感を途切れないようにしている!

「電波の城」は天宮詩織を中心にして話が進んで行きますが
詩織がどんな複雑な状況(テレビ業界)で戦いを挑んでいるのかを説明するために
所々で他のキャラクター(本城律子、谷口ハジメ、詩織のライバル)の話が挿入されます。
詩織の話が突然プッツリ切れて本城律子の話になったり、谷口ハジメの話になったりします。

つまり電波の城では各一巻中、メインの四人の話(詩織の話が大半ではありますが)が
交互に描かれながら話が進んで行きます。
さらに複雑なことに、これにもう一つ、時間軸が違う(過去の)詩織の話が挿入されていきます。
これは、ワンピースの尾田栄一郎先生が何度も使ってて有名ですが、人物を掘り下げるのに効果的です。

場面をコロコロ入れ替えることは、話の緊張感が途切れ難い効果がありますが
上手くやらないと、話が分かりにくくなって読者は物語に入り込めなくなってしまいます。
単行本で読む限り、話は分かりやすく、この効果が出て先が気になる展開になっています。
電波の城は、作者がストーリー構成が上手いので作者自らが
わざわざ複雑な展開に持っていって読者が飽きないようにしています。

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「電波の城」2巻のあらすじとテーマ

「電波の城」2巻は大きく分けると2場面に分かれて物語が進行していきます。
◎前半
①天宮詩織は、オーデションで児島ヒミコに勝って、お天気キャスターの座を射止めます。
②谷口ハジメは、詩織と初対面⇒会社から謹慎処分を受ける。
(谷口の処遇を議論している間に、衆議院議員の大船龍之介の初登場があり、
立花哲人の思惑が露わになり、本城律子がキャスターとして復帰する、などの話があります。)

◎後半
①天宮詩織は、お天気キャスターをこなすために情報収集に励みます。
3ヶ月で辞めることになった前のキャスター千堂ルミに取り入ることに成功します。
②ゴトウダ芸能、児島ヒミコのマネージャー宇田川透は詩織の過去を調査することに。
宇田川は詩織の本性に辿り着き、10ヶ月前の詩織の話が3話続きます。

今巻はテレビ業界については、あまり触れておらず、
テーマがあるとすれば、フリーの女子アナウンサーは大変ってことくらいでしょうか?
詩織は芸能事務所のマネージャーがやるような仕事も自分でこなしているので
仕事に対する気の使いようや多忙さは、普通ではこなせないレベルだと思います。

フリー女子アナウンサーの年収は? 局アナとフリーとどっちがいい?

ネットで女子アナウンサーの記事を探していたら
’17年度のアナウンサーの年収ランキング
アナウンサー年収ランキング最新版!男性・女性別【女子アナは収入多い?】
という面白い記事が載っていました。
この記事によるとテレビ局の女子アナウンサーは、
売れっ子なら20代後半で700万円~1000万円の年収があるそうです。
フリーの女子アナは、タレントと同類なので
売れっ子ともなれば億単位の年収にもなるようで、
加藤綾子さん、夏目三久さん、安藤優子さん、は年収が2億円あるそうです。
フリーになったことで、1年で20年~25年分以上を稼いでいることになります。

しかし、フリーの女子アナウンサーの多くは、受付などのアルバイトで生計を立てながら、
番組出演の機会を目指し、番組オーディションを受け続けているのが現状なのだそうです。
(アルバイトといっても事務所が探してきたちゃんとした仕事で、本業ではないという意味です)
テレビやラジオのレギュラー番組のオーディションは、大体、春と秋の改編の時に行われ、
1人の枠に100人くらいのフリーアナたちがオーディションに参加するときもあるそうで
売れるのは相当の狭き門で、並みの才能と自覚すればテレビ局を辞めない方が良さそうです。

この年収ランキング(ベスト10)には、最初からフリーのアナウンサーがいません。
山岸舞彩さんが引退した今、将来このランキングに入っていけそうなのは新井恵理那さんくらいでしょうか?
最初からフリーというのは相当ハンデがあると思うので頑張って欲しいですね。
今巻の天宮詩織は、テレビ出演の経験もなく、BSの報道番組のオーディションから這い上がっていくという状態です。
天宮詩織はハンデがある中、女子アナウンサー界でどのくらいの位置にまで行けるのでしょうか?

電波の城(2) (ビッグコミックス)


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