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信長協奏曲15巻(ネタバレ)感想~竹中半兵衛の最後~

信長協奏曲

信長協奏曲15巻の感想です。

15巻のあらすじ

上杉謙信の死をもって、信長の戦略優先度は北陸から中国の毛利、四国の長曾我部への対策に移行し始めます。
14巻の最後で、荒木村重の謀反の知らせを大々的に行ったことは、このことを読者に分からせる趣旨があったと思います。

15巻は、1578年8月(荒木村重の謀反⇒有岡城の戦い)~1579年7月(竹中半兵衛の死)までが描かれています。
この間に豊臣秀吉は、何をやっていたかというと、中国地方の方面軍の長として別所長治を攻略しています。
この戦いは、兵糧攻めとして有名な「三木の干し殺し」と言われ、この戦術は竹中半兵衛が秀吉に授けたと言われています。
そして、この頃、竹中半兵衛と共に二兵衛と評された秀吉配下の最高の軍師、黒田官兵衛が頭角をあらわしてきます。
しかし15巻では、官兵衛の登場はありませんでした。

15巻は14巻で荒木村重の謀反について気になる終わり方をしたのに有岡城の戦いについては3行で終え、
大半を織田側(明智光秀・竹中半兵衛)と毛利側(安国寺恵瓊)の間で、野望に燃える豊臣側(秀吉、秀長)、という三者三様の陰謀を描いています。
この三者それぞれの思惑は、信長協奏曲なりの本能寺の変への布石へとなっていくと思われ、面白かったです。

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竹中半兵衛という人物の最後

15巻は、表紙にもなっていますが、竹中半兵衛が主人公並みに活躍します。
でも、死に際は、もうちょっとカッコよくしても良かったのでは?と思いました。
一度は戦術を用いて秀長を出し抜くんですが、最後は秀長が超人すぎて半兵衛を凌いでしまう・・・。
最後は、秀長を出し抜いて病によって死んで欲しかったです。

これはもちろんフィクションですが、竹中半兵衛は史実でもカッコいい最後を遂げているんです。

史実の話をしますと
15巻の時期は丁度、秀吉配下の竹中半兵衛と黒田官兵衛がライバルとして共存した唯一の時期なんです。
三国志でいうと劉備に仕えていた諸葛亮と龐統のような関係でしょうか。

荒木村重が、織田信長に謀反を起こしたことで有岡城の戦いが起こります。
そのとき黒田官兵衛は、荒木村重とは旧知の仲であったこと、また調略に絶対の自信を持っていたことから荒木村重の調略に名乗りを挙げます。
しかし、このときの官兵衛はまだ若く、自分の能力を過信しすぎていたようです。
結果、調略は失敗。
荒木村重は官兵衛を牢獄に幽閉してしまいます。
姿が消えた官兵衛を裏切りと思った信長は、官兵衛の息子の黒田長政を殺すように秀吉に命じます。
その処刑する命を買って出たのが、官兵衛のライバル竹中半兵衛でした。

官兵衛が幽閉されて一年後、織田軍の勝利で有岡城は開城され、官兵衛は救出されます。
そこで、官兵衛は半兵衛の智謀に驚愕することになります。
秀吉でさえ死んだと思っていた長政が生きていたのです。
官兵衛の性格を読み、寝返っていないと確信した半兵衛は、長政を殺さずに半年以上も匿っていたのでした。
官兵衛は、一生かかっても返しきれないほどの恩を半兵衛に返さねばなりませんでしたが
半兵衛は病によって倒れ、既にこの世にはいなかったのです。

どうでしょうか?
半兵衛は出世を望まなかったせいか終始余裕みたいなものを感じます。
それは、天才軍師官兵衛に対しても例外ではないっていうのがいいです。

今後の展開は?

15巻から推察すると光秀が信長(サブロー)を裏切る可能性は低く、秀吉が信長を裏切るかのような展開になっています。
しかし、史実に照らし合わせると本能寺の変で「明智光秀が織田信長を暗殺する」ことは決まっています。
そして、「明智光秀は豊臣秀吉によって討たれる」ことも決まっています。
信長協奏曲の設定では、「サブロー=信長」、「信長=光秀」となっていて二人が同じ姿をしています。
史実通りなら、二人の信長が殺されることなりますが、
15巻を読む限り、光秀が信長を殺すことはないと思われるので、本能寺の変自体がフェイク?と想像できます。
この先、二人はどこで入れ替わることになるのでしょうか?
この15巻はラスト(信長協奏曲なりの本能寺の変)を想像しながら読めて特に楽しかったです。

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